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Channel: 水の門
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『とこしへの川』より

竹山広の歌集『とこしへの川』を読了。目に留まった歌を引いておきます。 ・血だるまとなりて縋りつく看護婦を曳きずり走る暗き廊下を ・這状の四肢ひらき打つ裸身あり踏みまたがむとすれば喚きつ ・鼻梁削がれし友もわが手に起きあがる街のほろびを見とどけむため ・背なか一面皮膚はがれきし少年が失はず穿く新しき靴 ・申しわけのごとき傷ひとつ脇腹に忘れをりたる夜半疼きくる...

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名前負け?

山梨の なしはまずいと 吐き捨てた 三年後の今 「美味い美味い」と (とど) 2010年10月4日 作歌。

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『句集 長崎』より

夏の野に讃美歌唄ひ息絶えぬ/志田ろせん 被爆地の銀河焦げ居り祈る間も/志田浩 焼肌最後の乳をふくませて教会の鐘の祈り/笠富夫 サイダーをしゆくと口あけ原爆忌/清水基吉 人と会はず炎天に義手さらし来る/雨沢和翠 殻蝉の目が生きている原爆忌/古賀愛子 ひとり寝の耳をくすぐる雨月の蚊/坂口康二 あじさいの崩れて慈悲を知る齢/ 〃

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f字孔。

縦割りにした林檎より 現れた f字孔に 蜜の漲る (とど) 2012年11月29日 作歌、2014年8月27日 改訂。

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『微笑の空』より

伊藤一彦の歌集『微笑の空』を読了。目に留まった歌を引いておきます。 荒荒しき桜はなきかむらぎもの心の怒り呼び起すまでの 日の匂ひする明るき子やうやくに語り始むれば表情変はる 直接の暴言よりも遠巻きにささやかるるに苦しむと告ぐ よき長男よき委員長のこの生徒よく磨かれし嵌め殺し窓 家庭内殺人のニュース見る家家かつてのごとき暗がりあらず 笑ひもたぬゆゑ笑はるる樹の悩み聴きゐる夢のカウンセリング...

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Tシャツは捨てる羽目に。

袖ぐりの ぴっちりとした ブラウスを 母へと譲る 一枚二枚と (とど) 2012年3月14日 作歌、2014年7月上旬 改作。

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繁茂する枝をバッサリ、というところが。

生い茂る 木香薔薇の 枝を切る 母の手際に ドクター想う (とど) 2012年4月27日 作歌、2014年7月上旬 改作。

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オペラ・ワークショップのご案内〜指揮者から見たオペラの世界

昨年12月に韮崎教会で開かれたクリスマスコンサートにご出演くださった ヴァイオリンの遠藤記代子さんから、オペラのワークショップのご案内のメールをいただきました。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 私は2013年春に小さな室内管弦楽団を立ち上げました。...

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それでも目が合ってしまったり。

綿キャップ 浅くかぶるに 通行の 目を憚りつつ 文受け覗く (とど) 2012年4月22日 作歌。

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改作が果たして良いのか…?

礼拝の 途上わが家に 寄ってくれ アラセイトウを 置いて去る人 (とど) 2012年4月28日 作歌、2014年7月上旬 改作。 <改作前> 丈夫なる ストックの花 いただきぬ 臥り過ごせる 日曜の午 (とど)

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障害者文化展で入選しました。

9月4日〜8日まで開かれていた山梨県障害者文化展に出した短歌作品が〔入選〕をいただきました。 *************************       遠くは近い 「どなたですか」身じろぎをせず君の問う抜け毛に帽子まとう私に キリスト教書店の所在尋ねきた会話がまさか終になるとは 小春日に隣村へと墓参り五十二歳で逝った仲間の 十年を納戸にしまっていた洋書読まないままに旧知に返す...

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Lyricaもサービス終了だって…

辰年の 賀状練ろうと Lyricaにて「立つ」のある詞を 検索かける (とど) 2010年12月30日 作歌。

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BBQに行く途中。

コスモスが 淡き光に 揺れるなか 作業所のバンが 谷あい飛ばす (とど) 2011年8月21日 作歌。

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しっかり者だねぇ…

社会適応訓練の 給料を 探るか友は 交通費訊く (とど) 2010年6月9日 作歌。

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#hitsujitanka

来年の年賀状を考える頃になりました。母のはサクッと仕上げたのですけれど、私の方は図案は考えてありますが肝心の自作の《羊短歌》が納得いくものができていません。 Twitterで昨年の正月から「羊」「未」にまつわる歌をメモってあったのを、覚え書きとしてこちらにも掲載しておきます。 ・夏が来る頃にはここを去つてゐる 未来完了で関はる職場/澤村斉美...

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いくらかマシになったが…

術創の 捻れるように 疼くたび 肩を回して やり過ごすのみ (とど) 2012年3月17日 作歌。

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だんだん慣れっこに。

いびつな頭(ず)の 輪郭に沿い 傾いた キャップ直さぬ 家居の安さ (とど) 2012年4月25日 作歌、2014年8月上旬 改作。

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思いっきし使ってたよなぁ(>

燻製の 害きくにつけ 弁当に ウィンナー入れた 四年を想う (とど) 2012年3月17日 作歌、2014年8月上旬 改作。

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一首鑑賞(5)…有沢螢の子らへの眼差し

  キリストのてのひらの傷に触れたいと日曜学校の子ら求めたり 有沢螢『朱を奪ふ』  有沢はミッションスクールの中学か高校の教師を務めていたようだ。しかし有沢の短歌に見られる信仰心は、決してとりすました教条的なものではない。折々に生徒らを詠んだ歌が歌集に出てくるが、それらはヒリヒリした痛みを内包したものがほとんどである。  冒頭の短歌の前には、下記の二首が置かれている。...

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うーむ…(。-_-。)

ビンラディンに 唖然と翁の 詠む歌の 素朴に過ぎて 「ジジイ詠」かな (とど) 2010年5月18日 作歌。

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