伊藤一彦の歌集『微笑の空』を読了。目に留まった歌を引いておきます。
荒荒しき桜はなきかむらぎもの心の怒り呼び起すまでの
日の匂ひする明るき子やうやくに語り始むれば表情変はる
直接の暴言よりも遠巻きにささやかるるに苦しむと告ぐ
よき長男よき委員長のこの生徒よく磨かれし嵌め殺し窓
家庭内殺人のニュース見る家家かつてのごとき暗がりあらず
笑ひもたぬゆゑ笑はるる樹の悩み聴きゐる夢のカウンセリング
力入れ鏡を叩くをさなごのこころの卍(まんじ)誰が知り得や
荒荒しき桜はなきかむらぎもの心の怒り呼び起すまでの
日の匂ひする明るき子やうやくに語り始むれば表情変はる
直接の暴言よりも遠巻きにささやかるるに苦しむと告ぐ
よき長男よき委員長のこの生徒よく磨かれし嵌め殺し窓
家庭内殺人のニュース見る家家かつてのごとき暗がりあらず
笑ひもたぬゆゑ笑はるる樹の悩み聴きゐる夢のカウンセリング
力入れ鏡を叩くをさなごのこころの卍(まんじ)誰が知り得や